2007年12月9日日曜日

「負け組女」の逆転勝利術  

著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2005 出版社;マガジンハウス
 もともと「負け組」「勝ち組」という表現は酒井順子氏の意図するものとは異なる用法で使用されつつあるが、この本では「収入負け組」「結婚負け組」といったカテゴリー別にかなり過激な内容で著述がなされている。
 「勝ち」「負け」というのはもともと人によって異なる概念ではあるが、多少年齢がいって独身のケースや理想どおりの人生ではないことをある程度年齢が言った場合に自覚せざるをえない人、でなおかつその環境を変えたい人には多少のヒントもあるのかもしれない。ただし一定年齢を経て、人生の指針を決定するさいにあまりに「あざとい指針」に頼るのもかなりリスキーではないかと思ったりもするが、それはそれこそ人それぞれだろう。ハウツーものとはいえ、こうした書籍から何かしらのヒントをえて自分なりの進路を決定するというのはもちろんアリだと思う。そもそも中年男性向けのビジネス書籍は書店にやまほどあるのに女性向けのハウツーが少ないというのは逆におかしいのかもしれない。
 とはいえ男性が読んでもそれなりにヒントが得られる著述もある。仕事に対していろいろ不満をもつケースが少ないだろうが、和田氏による「仕事というのはもともとお金をもらうもので楽しくないのが本当」というのはそうかもいしれない。やりがいのある仕事とか自己実現を目指す仕事というのもそれが理想的だが、そもそも食べていくのにはお金が必要だ。それを自分で稼ぐのが本来の生活であり仕事ということで、やりがいというのはその次に実現すべき課題なのだろう。また仕事が出来そうに見えることと実際に仕事をしてきたこととは異なることもこの本を読むと把握できる。ともすれば批判中心の人間がある程度の社会的評価をえるケースが日本ではあるが、そうした「批判」を除去してすんなり結果や人望で判断するというのも大切(女性が男性をみる場合、あるいは男性が女性をみる場合も同じかもしれない)。批判中心主義から脱却すること…というのは結構大変なのだが、ネット社会は逆に言えば批判社会でもある。達成度で人やシステムをみるというのは結構大変なことかもしれない、などとこの本を読んで感じる。

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