2007年12月23日日曜日

40歳からの仕事術

著者名;山本真司  発行年(西暦);2004  出版社;新潮社
 新潮社新書の1冊だ。思考法・戦略・分析技術といった展開で対話形式で講義が進められる。思考法としては仮説主義、そして分析技術としては3・4・7といった数字の活用と、プレゼンテーション理論・利害関係者論また、企業経営の論理を日常生活に応用するというものである。もともと不確実性に直面した企業戦略と個人の生活とで大きく異なるところはない。企業にとって有用な理論は個人にとっても有用である。そう考えたほうが1冊の本から多くの実践がうまれることになるだろう。
 キャリアの観点よりも細かいスキルで学ぶべき指摘も多い。選択と集中にポートフォリオを応用(投資する仕事・捨てる仕事・ヘッジ仕事・刈り取り仕事)やメリットのない話の無駄(営業活動など)など主要な話より細かい話で有用なものがたくさんある。「気を使うな、頭を使え」など印象的な言葉が目白押し。あまり経営理論本体は役に立たない本だが小さな情報収集のほうが面白いという実務家が書いた本にはよくあるタイプのもの。

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