2007年12月27日木曜日

ベジタリアンの文化誌

著者名;鶴田 静 発行年(西暦);2002 出版社;中央公論新社
 ベジタリアンの定義は「生命を直接破壊することで得る食物をとらない人」という。この本では主にピタゴラス、プラトン、レオナルドダビンチ、ダーウィン、フランクリン、ルソー、ワーグナー、トルストイ、ガンジー、宮沢賢治、ジョンレノンらの行動や書籍を豊富に引用しつつ、フェミニズムとベジタリアン、日本史とベジタリアンといたテーマについて考察している。ヒトラーに菜食主義をしこんだのはワーグナーというエピソードも挿入されているが、著者自身が割りとベジタリアン、フェミニストなどに肩入れが強すぎる感がして、かえって内容に共感できなくなるという妙な構図となる。大地をガイアとしてとらえる発想はギリシアによるものらしいが、これは「ファイナルファンタジー」など現代のゲームソフトなどにも影響が脈々と流れており興味深い。ただし実生活にはまったくといっていいほど役に立つ知識は掲載されておらず。

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