2007年12月24日月曜日

キャリア転機の戦略論

著者名;榊原清則 発行年(西暦);2004 出版社;筑摩書房
 経営学者によるキャリア論だが、この榊原先生は一橋大学でのキャリアをなげうって英国に留学し、現在は慶応大学の教授だ。企業戦略論とキャリアアップには相当共通する部分が多いとは前から感じていたが、この本を読んでますますその考え方を強めた。キャリア初期、中期、女性のキャリアについて英国を中心に考察がされているが日本人にとっても有益な指摘が多い。キャリア中期の人間はある程度実務も積み重ねている上に、自分自身の強み・弱みもはっきりしていきている。むしろ初期の人間が戦略をきわめてたてにくい日本では、中期の人間の方が、キャリアアップをはかりやすく、しかもキャリアアップを心がけている人間とそうでない人間とで大きな差が生じるのかもしれない。20代から30代までただ一つの企業で、単純作業をしていては、能力開発など無理というものだ。

0 件のコメント: