著者名;川井龍介 発行年(西暦);2000 出版社;新潮社
土地・建物・都市計画について元新聞記者の筆者が検討を加えたもの。売買物件と沈滞物件の質の格差や欠陥住宅、都市計画のずさんさなどについてルポが加えられている。現在話題のドンキホーテと地域文化との摩擦についても2000年時点ですでに検討が加えられている。
ホッブズの「万人の万人に対する闘争」という言葉が引用され、公共性というものの問いかけがなされている。この数年規制緩和がなされ、都市計画の整然さはさらに失われたような気がする。中古物件の怖さや建売住宅の品質の問題など「住まい」に関する幸せや「生活の質」などについても言及された好著。
「住まい」に関する問題はある種人生の問題でもある。ファイナンスや損得の問題で語られるべきではないだろう。そうした「基本」を再確認させてくれる。
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