2007年12月24日月曜日

賭けとイギリス人

著者名;小林章夫  発行年(西暦);1995 出版社;筑摩書房
 賭博をめぐるイギリス人談義。サイコロ賭博はローマ時代からあったが十字軍遠征時には規律維持のためにリチャード一世(獅子王)やフィリップ二世が禁止令を出したとか、タキツスが「ゲルマニア」の中でゲルマン人の賭博を紹介しているとか、王政復古で復帰したチャールズ二世が現在の賭博好きの基礎をきづいたなど面白いエピソードがてんこ盛り。確かにピューリタン革命で共和制になってしまえば、ピューリタン独特の「節制」の精神では賭博はできない。そこに「王政復古」がかんでくると賭博が流布したりコーヒーハウスがはやるのもわかる気がする。あたりまえだがこうした本を読んでいると「常識」だと思っていたことが実はきづかなかった理由で支えられていたりすることにきづき非常に面白い。

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