2007年12月26日水曜日

合格の法則

著者名;成川豊彦  発行年(西暦);2003 出版社;三笠書房
 こうした資格取得は大学などへの進学よりもむしろ甲子園大会などのスポーツに類似している面がある。甲子園大会ではプロになるような技術が求められているのではなく、あくまでも対戦相手より多くの得点を重ねることで次の試合につながる。資格試験もそれに似ている。
 さてこのWセミナーの学院長の独特の方法論については実は賛否両論あるようだが、個人的には嫌いではない。ややオカルトめいた持論はあるものの、過去問題は試験委員のメッセージでありまずは過去問題を丹念に復習し、資料そのほかはきれいに整理整頓しておく。そして最後は「精神力」を身につける‥といったオーソドックスな主張である。もちろん食品は自然食品だ、とかタバコはだめだ、などの禁欲的な著述もあるが個人的には余計な制限をしてストレスをためこむよりも自分の精神活動によいことをして、勉強に励んだほうが身になると考えている。自分の主張にあわない部分は取り入れなければそれでいいだけだ。
 さてデータ野球で知られるヤクルトが4位になったとき、時の監督だった野村克也氏は「ガムシャラ野球」というテーマを掲げた。要はある程度の知識や技術に加えて、精神力も必要だ、ということを訴えたかったのだと思う。資格取得も同様で「落ちた」言い訳はあまり意味がなく、敗因は敗因として謙虚に分析して、それをはねかえす努力を積み重ねればよい。ただし「敗因」の分析自体があまり楽ではなく、そのために模擬試験や参考書などがあるのであろうが。自分自身の「考え方」を正すのには相当に苦労がいる。ただし正しい認知ができれば正しい意思決定ができる。意思決定の迅速さと合理性を蓄えるにはやはりこうしたスキルアップへの努力は欠かせないと思う。

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