2007年12月27日木曜日

野村克也の再生プログラム  

著者名;後藤寿一  発行年(西暦);1999 出版社;ぜんにち
 元阪神・ヤクルト監督の指揮を元新聞記者が分析したもの。データを重視し、既成の概念を打ち砕くことで新しい野球理論を創設した野村克也氏。いろいろ毀誉褒貶はあるが、ただ単純に打って走るというだけの大味な野球を「裏をかく楽しみ」に変えた功績は大きい。自分の弱さを弱さとして認知する、という作業はメタ認知に通じる。まず自分自身がたいした人間ではない、と認識し、「それではどうしたらよいか」ということまで考えつくす必要性がある。幸い野球は才能に加えて頭の良さも要求されるスポーツだ。野村克也氏はそこをついだのである。そうした手練手管はもちろんビジネスの場でも活用できる。企業の中や学校の中でも居場所が常に心地よいとは限らない。が、そこでまず不快な状況を認識した上で初めて効果的な策略もうまれてこようというものだ。
 成績にしろまずどれくらい状況が悪いのかを認識できなければ動きようがない。

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