著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2005 出版社;祥伝社
アダルトチルドレンと「青い鳥症候群」は異なるものだし、マザコンという言葉がかなり一般的に用いられている割にはその意味は人によってかなり異なる使用方法だ。この本ではいわゆる「マザコン」というのは和製英語であることを明らかにし、ある程度経済環境が整ったうえで、家庭や親を大事にして、さらに女性にある種の依存をするのは悪くはないという主張を展開する。さらには、教育ママなどの存在も結果論として教育が子どもにみにつくのであれば悪くないという主張だ。
実は大賛成で、もともと男性の多くは、母親にかなり影響を受けており、父親よりも母親の教育方針や金銭哲学が子どもに与える影響のほうが大きいのではないかと思っていた。教育ママなどもけっして悪いものではないと思う。もっともその教育方針にある種の妥当性があればという前提ではあるが。
で、タイトルの意味するところは、30代後半から40代前半の優柔不断な男性で独身はねらい目…というところにあるのだが、それは「ねらい目」かどうかは実はわからない。ただし和田氏が指摘している父親の影響が強く、妙に「男性的な方向」にこだわる独身男性よりもある程度母親に依存している男性の方が確かに家庭内暴力などに走るリスクは少ないとは思う。実際に、世間の常識や通説といったものについて熟知しているのは女性のほうが割合的に高い。むしろ職場などで独断的にふるまう男性がその影響力を家庭内におよぼしたときの弊害のほうが大きいと思う。よかれあしかれ男性のほうが、古い時代をひきずっているが女性はこれまでの経緯からすると世間や世界といったものにむしろリベラルに接してきた部分もある。こうした方向性はこれから変化するかもしれないが、少なくとも現時点では、まだまだマザコンはそれなりに意義のある存在かもしれない。
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