著者名;長島伸一 発行年(西暦);2000 出版社;講談社
ヴィクトリア王朝の大英帝国の生活史を分析。産業革命後の大英帝国の繁栄と衰退、そして衰退期にありながらも福祉国家、女性解放へと大英帝国が舵取りをする一方、大衆娯楽生活が充実しはじめたころを描写する。一面的な歴史の著述ではなく大衆生活というこれまであまり重視されてこなかった分野に光をあて綿密な科学的分析に力が費やされている。「ジャックと豆の木」から植民地支配の陰の部分を分析するなど著者の実力がいかんなく発揮されている一方で歴史小説としても十分楽しめる名著。すばらしい。
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