2007年12月24日月曜日

問題解決のための社会技術

著者名;堀井秀之  発行年(西暦);2004 出版社;中央公論新社
それほど難しい本ではないが、とりかかりがやや理系向きの本かもしれない。設計と社会技術の類似性や、ブレークスルーのために他の分野で成功している技術を「移植」するなど実験にあふれた書籍である。東京大学工学部の教授の執筆によるが、工学における理論をいかに無理なく社会技術に転用するのかに心をくだかれている様子が手に取れる。丸善から1957年に発行されたという「いかにして問題を解くか」(ポリア)の紹介もかなり面白い。こうした文理総合系統の本はたまに編著者の知識の偏りや勉強不足が鼻につく場面もあるが著者にはそれがない。ややとっつきは悪いが、最初の20ページを乗り越えたら結論まですぐいけるだろう。実生活にも有用な示唆が多い。お勧めの新書サイズ。

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