2007年12月9日日曜日

目で見る脳とこころ

著者名;松澤大樹  発行年(西暦);2003 出版社;NHK出版
 現在川島隆太東北大学教授の「脳」に関する知見が注目を浴びているが、この本の著者は東北大学のおそらく相当な「先輩スジ」の先生ではなかろうか。痴呆の進行と脳の変化やパーキンソン病や統合失調症の脳の状態などを豊富に用いて脳科学の状況を説明してくれる。うつ病などの症状を示す場合に、扁桃中央が破壊されたような図や左右対象の破壊像などもみえる。それぞれの症状によって破壊される象が異なり非常に興味深い。もっともそうした現象が結果なのか原因なのかはまだ科学的に解明されちるわけではないが、「絵」として参考にする分には非常に興味がわく。人間のように大きく発達した脳が壊れる場合には、ドーパミンやセロトニンなどのアンバランスが「背景にある」と示唆にとどまるが現状のほとんどの脳に関する書籍ではそうしたホルモン分泌と脳科学の関係を相当に強く著述している場合が多い。
「理想と夢を絶えず追い求める人間のこころは老化せず若々しさが保たれる」「若いこころがホルモンのもとじめである視床下部を経て脳下垂体から全身のホルモン分泌腺である甲状腺、副腎、睾丸、卵巣などにそのインパルスが伝えられ、全身が若さであふれることになるのではないかと考えられる」という推測は「わかく」あることと「わかい」この関係を考える上で非常に面白い。「強く念じる」ということは、扁桃の座において決心することを意味して、さらには高度なレベルまで練習を繰り返すという指摘も興味深い。

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