2007年10月12日金曜日

使う力

著者名;御立尚資 発行年(西暦);2006 出版社;PHPビジネス新書
 ビジネスパーソンの基本的な資質として①人間力②経営知識③使う力④業界・社内常識の4つが上げられている。人間力については一定程度個人の資質という制約があるし、一定の業界で生きていくためには当然業界全体の流れや社内常識にも通じていることは必要だ。経営知識というのもある意味当然で原価意識や利益獲得といった財務的スキルがなければビジネスには当然ならない。そこでもうひとつは使う力である。
 インプットは大量に集めていても実際に他人とコミュニケーションをとる場合にはインプットを駆使してコミュニケーションをとらなければならない。使う力とは「一種の」課題設定能力とその課題にむけての戦略的道筋のことを具体的にはさすものと思われる。究極のビジネスとはできるだけ正しい情報を集めて適切な意思決定をし、さまざまな情報を加工・統合してから人と組織を動かすといったことになる。その具体的な方策としてあげられるのが①ロジカルシンキング②図解の技術③モデル構築④定量化⑤グラフ思想⑥クリエイティブシンキングということになる。けっして楽な内容が述べられてるわけではないが面白くて最後まで読んでしまった。課題と過大にいたる正しい努力の積み重ねをいかに積み上げていくかはかなり重要なスキルでもある。ともすればロジカルシンキングとpowerpointのスキルをばらばらに習得してしまいがちだが、「共通理解を組織内で確立」するという目標さえしっかりしていればpowerpointなどを利用したプレゼンも相当にわかりやすい内容になっていくはずだ。そうした「作りこみ」思想をいかに今の自分の仕事に打ち込めて行くかが、今後の自分の課題と実践の「課題」になるのだろう。

0 件のコメント: