2007年10月15日月曜日

スルメを見てイカがわかるか!

著者名;養老孟司・茂木健一郎  発行年(西暦);2003 出版社;角川書店
 停止したもののとしての情報(スルメ)から生身の常に変化していくシステム(イカ)を理解できるか、といった問題提起の本。サヴァン能力、カプグラの妄想、プラトンのイデア論、ピラミッド(土建文化)がヒエログラフ(文字文明)に移り、都市社会の増殖を招くといった文明論、さらに「手入れ」という作業の重要さ。「考えてみれば、世界のほとんどのことは思いのままにならない。ならないからとって投げ出してしまうわけにもいかない。丹念に手入れをしつつ、あとは自然のプロセスの中から何がでてくるのかを楽しみに待つ。そうるすることが、結局、一番ストレスが少ないし、また創造的な態度なのかもしれないですね」という筆者の言葉がこの本のテーマになるのだと想う。面白い。

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