2007年10月28日日曜日

人生を変える最強の資格230

著者名;朝日新聞社編 発行年(西暦) ;2006 出版社;朝日新聞社
 「天下の」朝日新聞社とは思えないほど充実した資格取得のスキル本になっている。値段がやや高いが、司法試験や公認会計士の試験制度の変更などの最新説明と、これからの資格取得とキャリアアップの因果関係など辛口ながらも実用的な資格紹介をしてくれている。おそらくウェブの発達でだいたいの情報は受験生はウェブから独自に取り入れるようになったわけで、こうした資格取得の本の方向性もまとめて230個の資格をただ紹介するだけでなく、資格取得とはなんぞや?といった根源的な問いも含めて内容構成をしなければならない時代になったということだろう。悪いことではない。
 ただ、資格をとればばら色といった話がこの世にはないことをもっとはっきりしておかないと「勘違い受験生」が勘違いして専門学校などに数十万円の受講料を払い込み、たった数回かよって受験を断念…といった悲劇がまたどこかで起こらないとも限らない。この本のさらなるバージョンアップとともに、受験断念組の切実な現実などもどこかでレポートしてほしいものだ。実際、司法試験って大変みたいだし。合格前も合格後も…。
 で、この本の「値段表」を利用して現在自分が取得している資格取得に必要な「授業料」をトータルしてみることにした。価格帯に幅がある場合には一番上限の合計として計算する。
行政書士約20万円
宅地建物取引主任者約20万円
マンション管理士約10万円
管理業務主任者約10万円
初級システムアドミニストレータ約1万円
DCプランナー約2万円
パソコン財務会計主任者2級約10万円
 もしこれらの「標準価格帯」で上記の資格を取得したとすると約73万円が必要になるという計算になるわけだが…。(ちなみにこの本では建設業経理事務士はキャリアアップに役立つそのほかの資格のところにオフィススキルとして紹介され、価格の表示はなかった…)。個人的な実感としては全部独学だったため、トータルで10万円も支払っていない。一つあたり2万円~3万円程度ではなかろうか。一番お金をかけたのはマンション管理士でLECの講座を2つ申し込んだが、そのときしはらったのが2万4000円。それ以外は専門学校にはお金は払い込んでいなかったりする…。というよりも司法試験や公認会計士試験、司法書士、不動産鑑定士といった最高峰レベルの国家試験以外は独学でもなんとかなることはあるのではなかろうか。というようなことも色々考えるのに情報源として便利な一冊。1800円はむしろ安いかもしれない。とにかく色々な意味で楽しめる内容と構成で、さらには「人生とは?」と考えさせる余地も残っている。

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