2007年10月28日日曜日

数学アタマのつくり方

著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2002 出版社;日本実業出版社
 どうしても人間の「印象」や「観察」にはバイアスがかかるので、文書と並行してグラフや数値を読み解く力というのも必要になる。それで数学ということになるのだが、個人的にも数学をある程度マスターしておいて得したことはあっても損をしたことはあまりない。マクナマラがアメリカ国防総省でかなりの世界的危機に直面しつつも冷静な判断をくだせたのは管理工学の基礎を政治にもってきたためではなかろうか。
 新書からはいって金融工学などに進む方法を著者は提唱しているが、個人的にはかなり納得がいく。新書だと項目がある程度揃っている上に解説が充実していることが確かに多い。さすがに教科書と教科書ガイドのセットにまでたちのぼるのは勇気がいるが、それでもそうした方法が否定されることは少ないだろう。さらに索引がついた本というのも推薦されているがそれも新書をいろいろな項目から利用できるので確かにそのとおりだと思う。数式や関数は中立的な存在なので、偏見などがかかりにくい分野だ。こうした方面の本がもっとでてもいいように思う。

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