2007年10月15日月曜日

トイレ面白百科

著者名;アダム・ハート=デーヴィス 発行年(西暦);1998 出版社;文藝春秋
 トイレと下水関係の過去のエピソードをAからZまで百科全集のようにまとめたエピソード集。飛行機開発、潜水艦、鉄道といった乗り物関係から軍隊関係のマニュアル、聖書の中にでてくるスポンジの本来の意味など読んでいて非常に楽しい。また映画の中ではあまり出てこない英国の城壁からいかに汚物を捨てるか(ガードローブ・シュローブ)など歴史の裏側を見るのにも最適な本。ナポレオン展を見に行ったときにナポレオン愛用のクロース・ツールが展示されていたのを思い出すが、ナポレオンが皇帝を自称するようになってからのクロース・ツールとルイ14世のクロース・ツールの違いなどにも思いが及ぶ。英国ではやはりヴィクトリア王朝の時代に水洗トイレが普及しはじめたようだし、日本ではすでに藤原京の時代にトイレがあったことなど、日本についても思わぬエピソードが拾える面白い歴史本。さすが文藝春秋、単なる「面白本」にしないあたりがさすがだ。

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