2007年10月15日月曜日

上機嫌の作法

著者名;斉藤孝 発行年(西暦);2005 出版社;角川書店
 上機嫌と不機嫌とでは単なる正反対の言葉ではないように想う。不機嫌ではあるが上機嫌でもあるということは日常生活には良く見られていることで、自分をまず一定評価したうえで、さらに自分を客観的に見ることもできる能力。それが上機嫌ということになる。現実に種々発生するトラブルについての著者の段取りはきわめて明確だ。
「一つは冷静に現状認識をし、物事を断定することでケリを付けていく遣り方。「これはこういうことなんだ」と現実をはっきり認めて、事柄に対して終結宣言をし、確定、肯定し、次に行く。たとえば「自分は不幸なんじゃないかしら?」ではなく、「自分は不幸である」と置かれている状況に対してきちっとした客観的意識を持つこと。不安は形が見えないときほど大きく襲い掛かってくるものです。正体を見定めてしまえば、頭を切り替えて次へのスタートがきり易くなる。いわば断言力を持つことです」という著者のセリフが熱い。そう「然り、ならばもう一度」という現状認識をふまえた肯定的な生き方をめざす。抽象的ではあるけれども十分なっとできる論理構造である。
 「然り、ならばもう一度」という発想を再び仕事の中でもう一度思えるかどうか。それがビジネスパーソンの次への仕事のジャンプ前の助走に似ているような気がする

0 件のコメント: