ギリシア半島の漁村で考古学研究を続けていた退役軍人が不審な死。ロイズは調査員としてマスター・キートンをさしむけれが…
オックスフォードで考古学、SASでサバイバル術を学んだ主人公が元軍人の集団と対峙する場面はなかなかのもの。「知恵」をいかに活用するか、がコミック全体にあふれだしている。状況判断と「生きる」という気力。漫画だから…なんていうことはなく、おそらく日常生活でも弱音はきつつどこかでマスター・キートンしている自分がいたりして。
水を山の上までひきあげ、ワサビや枯れ始めたミントに水を…。日本の秋は美しいがそれと同様に英国の秋を思い出さざるを得なかった祖母の気持ちが伝わってくる。風力発電にいどむ親子の姿がすがすがしい。
この作品の前には「パイナップル・アーミー」というマスター・キートンほど複雑な家庭をもたない武力中心のヒーローのシリーズがあった。サバイバル術はキートンとまったくおなじだったのだが、キートンには夢と家族がいる。その中で強く戦い、足跡を残さず現場を立ち去る姿にはさびしっさと男らしさの両方が奇妙に同居している。これが人気の秘密かもしれない。「孤独」なんだけれど「ひねていない」というあたりが、ブラック・ジャックとは異なる点か。しかしどうしてもこの手のストーリー漫画では主人公はスーパーヒーローのようでいて、どこかに傷を負っているのが印象的…。
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