2007年11月18日日曜日

エロイカ⑪~⑭

著者名;池田理代子 発行年(西暦);1992 出版社;中央公論社
 第10巻からの続きでどちらかといえばナポレオンの没落の時代が中心となる。トラファルガー海戦(ネルソン提督の英国海軍に敗退)、第三次対仏同盟、そしてアウステルリッツの戦いでアレクサンドル1世率いるロシアとフランツ2世が率いるオーストリアの連合軍を撃破。ポーランド侵攻を開始する。ティルジットの和平条約でロシアと和平を締結するがその後のスペイン侵攻で敗退。そしてオーストリアのマリー・ルイーズとの結婚。そしてロシアへの侵攻失敗をへるあたりからトルストイが「戦争と平和」で描写した敗退の歴史が始まる。フォンテンブロー協定をへてエルバ島に流された後、ルイ18世による王政復古、そしてエルバ島からの脱出劇と失敗をへて「戦争と平和」について印象的な一言をのべてセント・ヘレナ島で死亡。巻末の膨大な参考書籍がまたインデックスとしても活用できる。全部で14巻だが、最近では文庫本でもタイトルを変えて出版している。フランスの歴史はとにかくややこしいが、王政復古とナポレオンの再びの決起、そして再びルイ18世の歴史とフランス革命後の近代国家へのスピードとその失敗が漫画としてよく描かれていると思う。

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