2007年11月24日土曜日

情報社会の子どもたち

著者名;小川信夫 発行年(西暦);1993 出版社;玉川大学出版部
 両親の離婚など複雑な家庭が影響を与えるケースもあればそうでないケースもある。一時期流行した「ドリカム」現象とはいっても現在はドリカムは女性と男性のペアにはっているし、所詮、パソコンゲームも二次元世界の架空であって、確かに一時期は「はまる」だろうが、シンナーや飲酒にはまるよりもある意味健康的かもしれない。
 というのもこの本では確かに情報化社会とは一種の「中世ににた状況」で「大人の情報がそのまま子どもに伝わっていく」ことが懸念されているようなのだが、セックスなどの情報はもちろんとして、ある意味、大人の余計な手間を情報化社会が省いてくれているというメリットもあると思う。そもそもメディアで性教育をしてくれるのであれば、それが一番日常関係を壊さずにすみ場面も多いと思うし、多分、昔からそうした知識は同世代の仲間内で処理・解決していたであろうから。
 あまり次の世代に余計な「手間」をかけずに、次の世代がやりたいように次の社会を構築できる「術」みたいなものを会得したほうがいいのかもしれない。そもそも自分たちの世代だって前の世代からはいろいろいわれたわけだが、大人になってみれば皆それぞれの社会的実績を積み上げている。「今」を越えるには、「今」の問題点をつぶさに観察してそれを伝承させていくことを考えるべきなのだろう。もちろん取り返しのつかない失敗や恥ずべき事件なども含めてだが。

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