2007年11月24日土曜日

いいことを考えると「いいことが起こる」心理学

著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2005 出版社;新講社
 ややタイトルが恥ずかしいのだが、これはもう少しならないものか。斉藤孝の本はタイトルがうまいのだがどうにもなあ…。「無意味に悲観的になるより」「いいことを考えるクセをうけよう」という趣旨で、人間の心理特性としてどうしても物事を悲観的に考える癖がないでもないということがある。自己評価も当然低くなるわけだが、自己評価が低い場合にはあまり仕事の達成度などは高くならないという傾向があるようだ。ある程度自己に対する信頼度がなければならないということなのだろう。「自己暗示」と「小さな結果」でだいぶ人間は変化できるということを認知科学の観点で説いているわけだが、そしてまた「本質的解決はなかなか人間にはできない」という趣旨にもよるものだがかなり実践的な内容だと思う。だって「自分てどういう存在か」ということを解決するのはかなり本質的な問題だが、そうした本質的な問題はおそらく一生かかっても解決できないことなので、ある程度思春期に悩んだらその後はそうした問題は走りながら解決するというのが確かに実践的だ。人生や命をかけてまで解決するべき問題などさしてないという立場に立ってわりとプラグマティックに問題解決を図ろうという趣旨なのだろう。いや、結構悲観的に物事を考える自分としては、わりと納得。

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