著者名;斉藤孝 発行年(西暦);2005 出版社;PARUCO出版
1980年代から日本人の多くが「孤独」よりも「コミュニケーション」を重視しはじめて、その結果、内部に沈潜したり、あるいはなにかしらの知的努力を蓄積する機会を失っているのではなかろうか…というのが筆者の意見のようだ。「ひとりの時間とは基本的に自分を鍛える時間、何かを技に変えていくために費やす時間」というくだりがそのあらわれだと思う。この「技」という言葉が斉藤氏のキーワードだが職人であれなんであれ、なにかしらを突き詰めていく場合には「孤独な修行」というのがつき物。ただし携帯電話やらなんやらの発達でいまどき、孤独に修行をするという時代では確かにない。少なくとも一人でいる時間をいかに充実させるか。あるいは一人でいることがいかに貴重なことかを認識させてくれる本だと思う。
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