2007年11月25日日曜日

教えて私の「脳みそ」のかたち  

著者名;岡野高明・ニキリンコ 発行年(西暦); 2002 出版社;花風社
 「脳」の話は面白いが、この本は読んで見ると一般的な話というよりは、ADHDやアスペルガー症候群を中心にした本だった。とはいえ、一般生活にもいろいろ応用できる話が含まれてはいる。大人になってから自分の発達障害にきづいた人々という人もいればおそらく気がつかないまま一生を終える人かもいしれない。ただ精神障害関係に「発達」という概念が用いられてきたのはだいぶ最近のことのようだ。計画をたてない、衝動的に行動する…衝動性というのは自分の感情をある意味真っ正直に伝えること…だが、その衝動性はだいたい社会や身の回りから負のフィードバックがかえってくるのでだいたいの人間は相手の嫌がることはしないように気をつけて成長していく。だがそこに発達障害がおきれば他の人への思いやりとか心理とかの想像力が欠けるようになる…。読み進めていくとこれは特殊な話でもなんでもなく自分自身がもつ発達障害やあるいは身近な大人の人の発達障害といったことにも思いが及ぶようになる。対談を含む真摯でなおかつ知的な本。

0 件のコメント: