2007年11月18日日曜日

むいむい

著者名 ;西原理恵子・西田孝治 発行年(西暦);1997 出版社;小学館
 「虫」の話ばかりず~っと描かれており、離婚したばかりの担当編集者の性癖まできっちりと。自虐的とも思えるこの書き様。けっこう読んでいて快感でこういう毒みたいなものも世の中に必要だと思われるのだが、ある地方自治体はある作家に「教育上悪いので学校のことを書かないでください」と申し入れたという。へえ。行政側が出版物に対してものもうすというのは一般的には検閲にあたる。裁判所は出版差し止めができるがそれにしても、かなり厳しい要件がかされており、昨年も何某元外務大臣の娘さんとある出版社でそうした判例が確認されたばかり。にもかかわらず、検閲まがいのことをした地方公務員が「教育上の配慮ですので」とことの重大性を認識していないというのはちょっとどうかなあ。思想・信条の自由とかいうものは教育上の配慮よりも優先されるべき趣旨のものだと思うのだが(それに小学生が漫画を買ってよむかしら。読んでもちゃんとそこで教えるべきことを教えるのが教師とか地域社会の勤めであって、純粋培養では逆に将来こわいじゃん)。ともあれ西原理恵子氏はかの有名なT女子高裁判の原告でもある。いろいろいわれて大変だが支援したいしさらに今後楽しみな人だ。

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