2007年11月18日日曜日

大人のための試験に合格する法

著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2002 出版社;日本経済新聞社
 社会人向けの勉強指南の書籍。直前の生活のすごし方などかなり実践的な内容だ。おそらくかなり好感をもって読む人とある程度反感を持つ人の両方に極端に分かれる本ではないかと思う。私はかなり内容的には自分にあう方法を提唱してもらっているのでお勧めしたい本ではあるが、ネットでみるかぎり匿名掲示板などでは、こうしたテクニカルな内容には拒否反応を起こす人もいるらしい。ただし、著者自身も別の本でいっているように自分にあう内容を自分なりに取り出して活用すればいいのだから、それほどこだわる必要性もないと思う。「問題の見直し」や「チェック」などあたりまえとも思われがちなことまで書いてはあるのだが、実はそうしたあたりまえのことを再確認できるという意味でもお勧めである。あたりまえのこと、復習だとか確認だとかがちゃんとできるかできないか、ということも一つの資質ではないかと私は考えるし、だからこそ著者の主張には大いに賛同する。アウトプットトレーニングの重要性などもここまで社会的に認知されるようになったのは和田秀樹氏の功績が非常に大きいと思う。「できるだけのことはやる」という割り切りのきいた実践的な教え。こうした実学的な教えんついては確かに拒否反応をもつ人は多いのだが、抽象的な議論と具体的な議論と実はこの世では両方が必要だ。あまりにも抽象的議論ばかりでは、現実世界に対応できなくなる。こうした実学重視、アウトプット重視の考え方がもっと広まってもいいと思う。もちろんそれと同時にポストモダン的な発想や論理、感性といったものも同時に必要になるとはもちろん思うが。

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