著者名;斉藤孝 発行年(西暦);2003 出版社;大和書房
ピカソ、ココ・シャネル、イチローといった天才を取り上げて、その仕事を「凡人」にも達成可能な段階までブレークダウンしてくれている本。仕事がある一定のレベルを超えた後は、仕事を遊びにしやすい、ピカソは精力をからさないように一定の努力をしている、「触発されるという技法」、「自分の内側に入り込んでいる風土を利用」、「陰で人の二倍も三倍も努力」、チェックポイントの集約といった天才の技法が紹介されている。一口に要約するのはきわめて難しい本ではあるが、それがゆえに試行錯誤のプロセスでいろいろな技法を試すことができる。単なるノウハウ本とは異なり、時代風土のバックボーンの理解も必要となる。シンプルなことを大量にやるというのも天才の技法であるとするならば、自分もまたシンプルなことを愚直に繰り返していくよりしかたがない。
努力は人を裏切ることもあるが、そのときはまた、別の方向性の努力をするしかない。それが試行錯誤というものだが、その方法論は常に模索しておくべきであろう。そのときに読書というものはけっして無駄にはならないものだと思われる。
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