2007年11月17日土曜日

大人のケンカ必勝法  

著者名;和田秀樹 発行年(西暦);2005 出版社;PHP研究所
 教育評論や老人精神医学がご専門の和田先生だが、確かに実社会でなにかと論争とか問題になったときには具体的に使える例が満載。とはいってもどれもそう簡単に誰もができる技ではないが、まずは感情的になったほうがもちろん「負け」だし、最終的にはギャラリーの判定を見積もるという要素が重要かもしれない。
 私利私欲で動く人は勝っても支持はされないなど、「確かにあたりまえ」ではあるがあたりまえすぎて見過ごしていた部分は大きい。実際声が大きい人間が議論で勝つことはあってもその後、買った人間の意見が集団のリーダーシップをとるかどうかはまた別問題でもある。最終的には「実績をみせる」ということにはもちろん尽きるのだが、老獪なのは「明らかに」「相手が間違っている」と想われる場合には、面従腹背で相手が自滅するのを待つという指摘。コレは確かにわかりやすいし、しかも自分自身の意見を述べなくても、相手の意見どおりにプロジェクトがうまくいけばそれでよし、失敗すれば相手の責任で自滅という究極の選択だったりする。もっとも部下が全員こんなに老獪になってしまったら世の中の管理職がほとんど全員討ち死することになる。「サラリーマン金太郎」みたいなやたらに突っかかっていく部下とか上司とかもしんどいが、かつての広島カープのように相手のミスが発生するまで徹底的に守りに入るという野球もかなりしんどいものである。うん、面白い!!

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