2007年11月17日土曜日

デジタル産業革命

著者名 ;山根一眞 発行年(西暦);1998 出版社;講談社現代新書
 やや内容が古いために、現在でもすぐ使えるとか応用できるとかいう箇所は少ないが、それでも1994年当時からこの10年間のパソコンの進化はとんでもないスピードだったことがよくわかる。「情報商品」という言葉が使用されているが、確かにパソコンは、商品構成のあり方を変えた。21世紀の産業革命がどのような形であれ、これまでの有形固定資産ではなく無形固定資産中心の経済にむかうであろうから、早い話、パソコン一つでオーディオセットもテレビもラジオも代替できるし、メモ帳や資料整理もできてしまう。私自身も相当に書籍や書類を抱え込むタイプだったが、だいぶ書籍自体は減少してきたし、必要な情報は辞書や専門書籍よりもインターネットで得ることが増えてきたように想う。
 とはいえ書籍には書籍なりのよさというものがあるわけではあるが…。「提供される情報がタダだからこそその周囲には巨大な金が動く」という発想にもなるほどと想う。たしかにタダではあるけれど、その後のアフターコストその他を考えてみると、実はそれなりに経済効果は大きい。無料で参加した会員に宣伝用のバナーを提供することはもしかすると、テレビでコマーシャルを流すよりも宣伝効果が高い可能性もあるわけだし。古いなりには古いなりのパソコン論はそれなりに楽しめる部分もあり。

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