2007年11月18日日曜日

お金に学ぶ~東大で教えた社会人学~

著者名;草間俊介・畑村洋太郎 発行年(西暦);2005 出版社;文藝春秋
 前作の「人生設計編」よりも面白いし、前作にはやや「ファイナンス」とか「お金」とかが個人の人生設計中心の著述で、とても国立大学の学生にふさわしい内容とも思えなかったが、今回はラストに日本経済の状況などが理系の学生向けに紹介されており、タイトルとは裏腹に国全体の指針までみつめた本として評価できる。先物取引とか外貨建商品とかの説明はやや退屈ではあるが、これもまた実態を良く知らない学生にとっては国の予算などの話にいきなり入るよりも、むしろいいのかもしれない。「交際費と本代」の重要性やお金の魔力などにも説明がさかれ、自己投資が一番という結論に至るまでの検討も十分なされている。学生向けと限定せずに、新社会人とかにもお勧めできる生活設計や経済入門の本といえるだろう。
 巻末にはお金にまつわる格言集も収録。「悪銭身につかず」など経験則からうまれた格言が2~3ページで紹介され、内容も合わせて読めるようなデータベースとしても利用可能。やっぱり本だけは実際に買わないとね…

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