2007年10月3日水曜日

自意識過剰!

著者名 ;酒井順子 発行年(西暦);1997 出版社;新潮社
 才能あるなあ、と思う文章と着眼点。原稿料をもらってコラムを書くという仕事は、このネット時代では相当に競争相手が多いきつい職業だと思うのだが、この時代にあっても人並みより優れた「自意識過剰!」というタイトルで書籍を出版してしまうのがすごいといえばすごい。
 「挨拶の技術」というコラムには特に感心。「挨拶」をするタイミングや距離って結構戸惑うものだが、これもまた自分の自意識のなせるワザ。基本的なマナーこそ他人を判断するうえで重要なポイントとなり、だからこそ、自分自身を他人の目で検証してしまうという怖さ。ある程度将来をみこした小さな生活設計などちょっと想像もつかない微妙な世界をたくみに描いたエッセイ。面白い。

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