2007年11月11日日曜日

定跡からビジョンへ(文藝春秋)

一種の禅問答のような対話ではある。しかし、ヴィジョンをもつこととミッションをもつこと。そしてパッションをもつことなどが語られている。この本では羽生善治氏がゲーム理論や数学、またインドからアジア一帯の将棋を学習し。チェスの国際大会にも出場していることが紹介されている。単に日本の将棋だけでなくその源流にまでさかのぼり歴史も勉強しているという姿勢。またプロはゲーム理論などの勝負に勝つための理論までしっかり学習されていることに感銘を受ける。
 要は、情報社会とはいっても途中をはしょる近道だけでは意味がないということを羽生氏が示唆してくれているようにもみえる。人生経験は今北氏のほうがもちろん長いわけだが、人生の深さはともにプロフェッショナルだ。プロの道を究めようという姿勢に、そしてあくまでも勉強と実践を両立させようとしている姿勢に学ぶところは多い。

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