2007年12月17日月曜日

歴史にみる実力者の条件

著者名;城山三郎 発行年(西暦);1973 出版社;講談社
 この本が執筆された時代背景には日本は高度経済成長期からオイル・ショック、ニクソン・ショックといった国際経済の大きなうねりの中で次のステージを探そうとしていた多くの経営者の存在がある。時代の変わり目ということで、実際にその後日本経済は1980年代前半のドル切り下げに対抗するための金利低下、さらにはバブル経済をへてその後平成大不況という予測しえない事態に陥る。この長い歴史の中で日本の経営者で無傷におわった人間の方が少ない。これはある意味、戦国時代にも通じるものがある。ビジネスの現場で大きな時代の変化を感じつつ歴史の中の登場人物がどういう意思決定をしたのかを知りたいというのは人間として当然だ。だがしかし経営陣の多くは歴史からそれほど未来への手がかりは得られなかったように思う。日本の政治力学やリーダーシップについて多くの洞察を含む対談が収録されている。だがしかし「歴史」というものと「経営」というもののどうしても深い溝は感じざるを得ない。ただし日本史の一面を知るという意味では間違いなく娯楽品として一級の作品だと思う。

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