著者名;山本健一 発行年(西暦);1996 出版社;講談社選書メチエ
「脳」についてたとえば統合失調症などをハードウェアの観点から分析したりする。歴史や文学などに造詣がふかい著者らしく脳科学とか精神医学というよりも文学書籍といった香りがただよう。「人間には絶対的真理には到達し得ない。人間が真理だと思っていることはすべて一時の幻想である。ただ、人間の認識の当否は人間の実践や実験によって検証し続け、より真理に近い認識に修正していくことができる」という「割り切り」が好ましい。おそらく脳科学に関する一連の研究ももしかすると仮説の領域に限りなく近い世界なのかもしれない。しかし実験や実証によってある程度の確信がもてる。そしてその研究成果を自分なりにアレンジして日々の生活にとりいれていくことができる。
学習とは一種のニューロンの回路の設計ということになるが、ある程度電子回路も複雑になればそれなりのクオリティが維持できるだろう。もし自分がなぜゆえに学習するのかといわれればそれは人間の本能であり、そしてまた欲望であると同時に、学習することによって生活や人生を実りあるものにすることができるという一点にあるといえるだろう。未知の経験やすでに経験したことを深めていくことによっておそらくなにがしかの「仮説」ないしは「真理」に到達することもできるのかもしれない。
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