著者名;松谷 明彦 発行年(西暦);2004 出版社;日本経済新聞社
週刊ダイヤモンドで2004年上半期でベスト1位を獲得した名著である。内容としてはマクロ経済学の知識があればかなりの部分を理解できるといったところか。ただし数式やグラフは最低限度におさえられており、文章だけでも大意をつかみとることは可能な名著である。
これまでの「投資」主体の経済から「消費」主体の経済に日本は生まれ変わるとし、将来的には人口減少による経済成長率の減少は避けられないものとす。その上で技術開発力の向上を維持するとともに、終身雇用制の崩壊は転職の自由化を促進し、スペシャリティを売りにする高所得者層と、ニートなどに代表される余暇を楽しむライフスタイルまで、個人のライフスタイルは多様化するものと予測している。
人推計学の手法で、社会科学的にここまで人口減少社会を論理的に予測した本はそうそうあるものではない。いたずらにおびえるわけでもなく、また楽観的に過ぎるわけでもなく、10年後、20年後の日本の進む道を的確に指示してくれている名著だと思われる。書店では発売以後現在でも平積みのままだが内容の的確性、充実ぶりからすればまたしばらくはこの本の読者は増えていくのだろう。
これから10年間にわたり経済政策や教育政策の行く末にも大きな影響を与えるであろう経済学の名著だ。
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