2007年12月17日月曜日

親しかできない子どもを賢くする方法

著者名;和田秀樹・子安増生  発行年(西暦);2002  出版社;小学館
 教育認知心理学者と和田秀樹の対談集。公立高校の凋落と階層社会の到来を予測しつつ、学力をいかに向上させるかについて対談がなされている。
 「明日は今日より伸びている」という実感がやる気をうむという見解には賛成。ペーパーテストはそうした進歩の度合いを数値化して示してくれることだから、それほど完全否定する必要性もないのではないかと個人的には思っている。ある種の勝ち組・負け組みはどこのフィールドでも発生する現象であるが、それを絶対的評価として認識する必要性はない。ただそれだけの話なのだが。それが子どもや大人の行動をゆがめるというのはある種類の思い上がりということにもつながる。
 甲子園大会での敗者が美化されるのに、他のフィールドでは美化されるケースというのがあまりないのもいびつな現象ではある。
 子どもをもつ親がある程度の学力をわが子につけさせたいとおもうのは世の必然だし、だとすると所得に余裕がある家庭が、特定の中学や高校に集中するのは公立高校が衰退してくれば必然ともいえる。それでいいのかどうなのかはともかく、所得が学力の要因になってしまうというのは、将来的に大きな禍根を残しそうな気がしないでもない。

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