2007年12月8日土曜日

湘南少女歌劇団

著者名;山口椿 発行年(西暦);1995 出版社;徳間書店
 この著者の山口椿さんのチェロと俳優のコラボレーションを見に行ったことがある。1931年生まれとのことなのでもう70歳を超えてらっしゃるが、独特の「死」「若さ」「性」といったものの「美学」には強烈なものがある。この本でも少女を主体に展開する暴力と性の著述にはちょっと他にはみあたらない強烈なものを感じる。もっとも私個人の感性とは相容れないのではあるが。
 日刊スポーツに連載されている小説を書籍としたものだが、イラストレーターも途中で「どういうつもりなのか」と問いただしたらしい。ご本人の解説を引用すると以下のようになる。
「性を主題にすえるという構造は、性がもともと内包している異常の肯定となる。つまり性はあらかじめ異様というコードによって出現してくる」
 ただしよくあるようなポルノ小説とか猟奇小説とかいうものでもない。何かが独特ではあるのだが、ちょうど調和しない現代音楽のようなコードで物語が進行していき、そしてあっけなく終了する。
 不可思議でどちらかといえば不潔で、しかしなにかしら、得体の知れない憧れのようなものも感じたりする不思議な日本文学。

0 件のコメント: