2007年12月21日金曜日

人生の勝敗は週末で決まる

著者名;西山昭彦  発行年(西暦);2004 出版社;生活情報センター
 ビジネス本の特徴として、とにかくタイトルが大げさになるという傾向がある。販売戦略上やむをえないとは思うが、レジにもっていく消費者の身にもなってほしい‥。とはいえこの本は週末の過ごし方だけには限定されない内容が含まれている。仕事のアウトプットは「スキル×やる気」といった明瞭な数式化も理解しやすい。いい仕事をしたければ、スキルを高めるか、やる気を高めるかのどちらかということになるわけで、その後の具体的処理手続は各個人が考えればいいということになる。目標をたてることの重要性は各ビジネス本に共通していることだが、西山氏の目標は「生涯現役」つまり「肩書きの無いところでどれだけ通用するか」ということにつきる。西山氏個人の目標が設定されていることと、すでに野村克也氏のような具体例があることから、こうした目標設定も実践にうつしやすい。またその下位概念として分析力と実践力があげられているが、これもまた古くは世阿弥の時代からいわれていた「観察」や「鍛錬」といった概念と結びつく。知識はただ単にしっているというだけではなくそれを活用できるようにするといった指摘も有用だ。要は西山氏なりの実線例を書籍としてまとめられたといった感じが強い本だがそれはそれで実用度は高い(もっともその内容を実践しなければならないのだが)。タイトルとそれから関連書籍の文献などのコーナーを重視して編修してほしかったのが難点。また価格が1300円+税はちょっと高すぎる。大方の読者は似たような本をブックオフで入手できるのであるから、1000円を切る価格設定をめざしてほしい。とはいえ実用度は星印4つ。社会人大学を活用している点も好感がもてる。

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