2007年12月22日土曜日

養老孟司・学問の格闘

著者名;養老孟司  発行年(西暦);1999 出版社;日本経済新聞社
 「バカの壁」で一躍ベストセラーを出した著者が「脳」について最先端の14人の学者と語る。日経サイエンスというかなり良い仕事をされている雑誌で連載されたものから厳選されたインタビューから14本が選ばれ、注釈や用語説明を丁寧につけている。願わくば索引を充実してくれたならばもっと出版の歴史に残る本になったと思うが。
 対談集ではあるが非常に難解な書籍である。しかし内容的にかなり知的好奇心を刺激してくれる本格的なサイエンスの本である。ただ難解なだけの内容空疎な本ではなく、何度も読み返して内容把握につとめるべく努力していくべき本であろう。自分の読書力や知的レベルをさらにあげてから、再読をめざしたい名著である。「わからなさ」を自分の中にためこんで、さらに次の刺激を待ってから新たな飛躍を呼び起こす。そうした名著にはなかなかお目にかかれるものではない。

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