2007年12月22日土曜日

常識力で書く小論文

著者名;鷲田小椰太  発行年(西暦);2001 出版社;PHP研究所  
中国は科挙の伝統で社会主義国家であるにもかかわらず相当な学歴国家であるとか、イギリスは学歴は関係ないが逆に階級社会であるとか、アメリカはハーバード大学のトップは東大のトップの10倍の初任給を得るとかそうした雑学を獲得するにはいい本。しかし、肝心の小論文の書き方についてはたぶんこの本ではうまくならないだろう。論点を3つにしぼることの重要性を書いていながら、この本の中身はあっちへいったりこっちへいったり。福沢諭吉は「学問をしないから不平等が生じる」とかいったとかそうしたエピソードは面白いのだがなあ‥。この著者の本はいずれもタイトルは魅力的だが中身はそのタイトルにそっていないケースが多い。しかしそれでも読者層は一定あるようでかなりの本を書いているという現代資本主義のブランドとはすごいものだとあらためて痛感する。

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