2007年12月21日金曜日

あなたに奇跡を起こす小さな習慣の知恵

著者名;コリン・ターナー   発行年(西暦);2003 出版社;PHP研究所
 英国のコンサルタントの書いた「ビジネス本」。しかし中身は若干「宗教的」「オカルト的」とも認識されかねない著述が散見される。コンサルタントは結局最終的にはなんらかの数量化されたデータで著述しなければならないのだが、そうした根拠が薄弱であるため、英国で成功された事例がはたして日本でも通用するかどうかはきわめて疑問である。ただし松下幸之助氏と通低するような考えもあるのでそれが日本人にはある程度受け入れられるのかもしれない。一種の処世術であるが処世術そのものを軽視は誰しもできないはずだ。ビジネスの世界ではやはり暗黙の掟というものがある。きわめてオーソドックスに「成功の原則」と表現されているが、やはり「成功」するには日本であれイギリスであれ、それほど大きな差異はない。世間的にも地域的にもある種のコミュニケーションは大切だし、リーダーシップをとるには、誠実さが重要であることはなによりである。こうした他人の誠実さについてやはり読書で考えなければならないほど時代はおいこまれているのかもしれない。しかし、社会貢献なるものを声大きくして叫ぶのではなくあたりまえの倫理として日常生活に活用する姿勢はある意味では「危険」でもある。実用度はあるが「危険度」もある本であり、「7つの習慣」など類書が日本で売れる風土にはその「危険度」が他国より高いのかもしれない。

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