2009年1月4日日曜日

ビジネスマンのための「数字力」養成講座(ディスカバー)

著者:小宮一慶 出版社:株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン 発行年:2008年 評価:☆☆☆☆
 数値化と具体化が目標値を決める…というあたりまえのことが、なぜか人間には当たり前にならない。「売れる」「売れていない」の根拠はやはり数値で分析しないとなかなか見えてこないわけだが、主観でものをいっても各人各様でなかなかまとまらない。数字をコンパクトに提出してコンパクトに分析できればそれにこしたことはないし、さらには数字の奥に隠れたものを分析するにはどうすればいいか…そんなビジネスパーソンの欲求に応えてくれるのがこの本で非常に内容が濃い。「高い」「安い」といった抽象的な言葉をなるべく数字でいうように…などのエクソサイズもついているのだが、どれがどれだけ高くて安いのかを具体的に考える癖をつけないとなかなか物事は具体的には進行しない。個人としてはすでに私生活のある「一部」を数量化しているのだが、確かに数量化するだけで一定の目標値には到達できるようになるほか、目標値を超えたときには一種の達成感も感じることができる。こうした達成感を他の分野(体重や歩数そのほか)にも活用していくと確かに仕事にしてもプライベートにしてもいろいろ面白いことが判明してくるに違いない。「家計調査年報」を一回、1963年から2007年まで消費支出ごとに追っていったことがあるのだが、これがまた奥が深くて面白く…。最終的にはデータの原点にさかのぼっていろいろ調べる癖までつくとこの本の内容の「正しさ」が「体感」できると思う。

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