2009年1月18日日曜日

情報処理教科書 ITパスポート2009年度版(翔泳社)

著者:芦屋広太 出版社:翔泳社 発行年:2008年
 新制度のエントリ試験に相当するITパスポートのテキスト。まだ情報がそれほどあるわけではないが、ただ2008年10月にシラバスのversion1.1が公開されている。残念ながらこの本はversion1.0を土台にしているみたいだが、それでも問題集そのものが少ないなかでは貴重な出版物といえるだろうか。誤植は多いが解答のミスはない。10の6乗と表記すべきところが「106」となっている部分があり(370ページなど)、いずれこうした誤字・誤植もある程度まとまれば正誤表としてホームページに記載される予定のようだ。すでに前のほうには正誤表はウェブの所定のページに公表されるとあるのでかなり急いで作成したのがうかがわれる。年度版ということだから、いずれ増刷されていくにつれて間違いも減少するとともに次年度はもう少し問題のバラエティや解説も充実してくるのではないかと期待。かなりあっさりした解説なのと、ページ途中の練習問題のすぐ下に正解が赤字で印刷されているので、何かであらかじめ隠しておかないと正解がすぐわかってしまう。模擬問題は逆に小さく解答がページの下に印刷されていてこれは便利だと思ったが、テキスト途中の練習問題はやはりちゃんと解けるように配慮がほしい。「試験直前シート」付ということで、テキスト途中にでてくる「ポイント」をまとめてくれているシートがある。索引もちゃんと作成してあってこれは便利だが、説明本文の図と文章のバランスがまだまだこなれていないのが残念。「これ一冊」で終了というわけにはいかないのが、さらなる改訂バージョンで改良されればいいなあと思う。「超定番」とか「合格をつかむ」という「煽り文句」がカバーに印刷されており、しかも出して間もない第1刷を入手したのに「大ヒット」と表示されているが、これはちょっと…「?」だがあまり深くは問うまい…

 ただエコ・プロジェクトなどに取り組む姿勢がこの本の冒頭に示されており、書籍の出版社がそうした環境問題に意識を向けるのに対してはプラスの評価だ。

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