2010年12月27日月曜日

チェーザレ(第1巻~第5巻)(講談社)

著者:惣領冬美 出版社:講談社 発行年:2006年~2008年 本体価格:743円
ルネサンス期、さらにはメディチ家がおそらくこの直後にいったん破滅し、さらにはドメニコ会の教条的な支配がフィレンツェを襲うであろう時期。サピエンツァ大学に入学したアンジェロを主人公に、チェーザレ・ボルジアを描写。フランス王家、スペイン王家、フィレンツェのそれぞれの思惑が大学内でも交錯する。マンガのコマの背景にまで時代考証にこだわり、巻末にはマンガらしからぬ注釈の山。注釈がなくてもマンガは十分面白いが、「時計のルネサンス」など小道具にいたるまで著者が考慮しながら作画していることがわかり興味深い。ま、イケメンぞろいなのはマンガだけに仕方がない部分はあるが、チェーザレ・ボルジアのさらなる第6巻の進展が楽しみだ。第5巻まではチェーザレの「なぜ司教をめざすのか」の「背後関係」が緻密に描写されている。

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