2008年1月7日月曜日

ぼくの血となり肉となった500冊そして血にも肉にもならなかった100冊

著者名;立花隆 出版社;文藝春秋 出版年度;2007年
 「ねこびる」と通称言われている立花隆氏の書籍を収納したビルの写真などを見るたびに、どうやってこの膨大な書籍や資料を整理しているのかと不可思議に思う。経済、文化、哲学、映画、性、風俗などさまざまなジャンルの書籍を読破し、そしてあの科学から歴史にいたる奥の深い書籍のアウトプット。読書日記そのものも読書ガイドとしてはかなりハイレベルな目録として機能するが、約200ページにわたる立花隆氏本人のインタビュー、そして巻末の細かい索引に担当編集者の意気込みがみえる。こうした書籍を読むとちょっと寂しくなるのは、立花隆はもしかすると「次の世代」に何かを託そうとしているのではないか、と思えるフシがみえる点だろうか。単なる書籍紹介ということにとどまらず、次の世代に何かを残そうという意思がみえなくもない。ただし、立花隆氏のようなノンフィクションライターの「次」を担える人…そう簡単には出てこないと思う。

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