著者名;石田衣良 出版社;集英社 出版年度;2004年
母親をなくし、その傷をひきずりながら大学生になったリョウ。20歳になったが大学の授業に参加する気にはなれない。ある日会員制ボーイズクラブのオーナーと知り合い、その世界に飛び込むが…。激しくドラマチックというわけでもなく、なたとてつもない惨劇が起きるわけでもない。考えようによっては夜の街のどこかではありふれた話なのかもしれない。どこかに傷ついて、どこかに頼りたい人たちがある「ボーイズクラブ」でめぐり合い、お互いを癒していくその姿はまるでサナトリウム。淡々としたストーリー進行の果てにみえてくるのはセックスシーンの描写を超えたいわゆる「純愛」と「思いやり」の世界…。
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