2012年5月30日水曜日

フランス王室1000年史(新人物往来社)

新人物往来社編 出版社:新人物往来社 発行年:2012年 本体価格:1800円 
 いまや角川書店グループの新人物往来社によるビジュアル選書シリーズ。A5判で持ち運びはしにくいが、テキストと絵画や写真、年表、地図との組み合わせで書籍を作るという発想が面白い。フランス王室関連系図も搭載されている。文章はゴツゴツしていて読みにくいが、写真や絵画が理解を助けてくれる。個人的には非常に好きなタイプの本だが、社会人向けの本というわけでもなく、学生が資料集代わりに持つには価格がやや高めというポジショニングが難しいタイプの本。四六判よりも大きめなので書店でも置きにくいのではないかと思う。メロヴィング朝からナポレオン3世までを通読できるので、受験勉強に疲れた世界史選択の受験生には程よい読み物になる可能性はあるが…。
 フランス革命後、ナポレオンの第一帝政以後の七月革命や二月革命などはこの本の扱いでちょうどいいのかもしれない。「ヴィドック」というフランス映画がちょうどシャルル10世による七月革命の「栄光の三日間」を舞台背景にしており、「ヴィドック」を鑑賞しながらこの本を読んでみるってのもありかも。

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