2011年10月10日月曜日

デスコレクター(文藝春秋)

著者:ジャック・カーリイ 出版社:文藝春秋 発行年:2006年 本体価格:771円
昔、高円寺にGというお店があり、ちょうどこの本で扱っている「デスコレクター」専門のお店だった。いわゆる犯罪の歴史に名前をとどめるテッド・バンディなどが身につけていた装飾品などを販売していたお店で、もちろん自分自身は何も購入しなかったが、防犯ブザーや護身用アイテムなどを店員さんが装備しているのをみて、「なるほど、こういうお店ではセキュリティが重要なんだな」と思ったことがある。タイトルの「デスコレクター」も有名な犯罪者のアイテムを闇で売買しているコレクターを指しており、不可解な連続殺人事件の影に、この「デスコレクター」の存在が見え隠れする。そしてラストでは、それまでバラバラだった事実が一気につなぎあわされて…という展開。「百番目の男」よりもスムースに物語が進行するとともに、アクション的な見せ場も減少して、その分リアリティが増している。ご都合主義的なつじつまあわせもなくはないが、スピーディな展開のため、さほど気にならない。

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