2011年10月6日木曜日

塩野七生『ローマ人の物語」スペシャル・ガイドブック(新潮社)

編:新潮社 出版社:新潮社 発行年:2011年(文庫本) 本体価格:743円
文庫版の「ローマ人の物語」は今年全43巻で完結。第1巻から第43巻まで非情に興味ぶかく読み通すことができたが、いかんせんいずれも白黒。ローマ人のインフラストラクチャーに関する熱意は文章からも感じ取れるが、やはり写真でみたほうがイメージが膨らむ。一応、「ガイドブック」という形だが、実際には全部読み通してから、この本を読んだほうがイメージが膨らむ。随所に『ローマ人の物語』からの引用がちりばめられ、写真も豊富。さらに巻末には塩野七生のインタビューも掲載されている。ローマ建国から西ローマ帝国の滅亡まで、一通り復習できるとともに単行本とのリンケージもはかられている。4色で紙はコート紙と文庫本にしては豪勢な造りで、簡単な年表も付録として掲載されている。またイタリア半島や英国の主だった美術館の入城料や所蔵の美術品などについても紹介されている。通勤途中に読み始めて、ページをめくるのがもったいなくなるほどの面白さである。

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