2012年8月12日日曜日

図解でわかる民法大改正追補版(自由国民社)

著者:東京弁護士二一会研究部ほか 出版社:自由国民社 発行年:2012年 本体価格:1200円
 A6サイズ、1色、104ページで1200円はかなり…強気な値段。しかしそれでも100年ぶりの民法大改正がわりと近づいてきてる。公序良俗規定の具体化やら意思表示規定の改正、代理人契約制度の改正などこれまで各種国家試験でも定番だった部分がリニューアルされるとのこと。これ、対策をたててていくのはかなり大変ではないかと思う。実務的にはおそらく混乱は逆に生じないと予想されるが(暗黙の部分が明示化されるため)、理論的に整合性をとっていったり制度の問題部分を指摘していくという研究者などの立場のほうがおそらく厳しくなるだろう。すでに最新の法制度をとりいれて日本の法律家もかなり協力しているカンボジアの民法などが参考にはなるかもしれないが、これは国家試験を受験予定の受験生の負担もけっこうなものになりそうだ。
 ただ危険負担と解除制度を一本の制度にするなど、これまで特定物の危険負担についてはかなり素人目にも苦しい規定だったのが整備されるのは確かにメリット。条文はこの本によると現在の2倍に増えそうだとのこと…。法学部の学生はあまり留年などはしないほうが良さそうだ…。

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